4/4のねこさん 文は田島薫
見張り塔で代わり番
先週の土曜日の午後、家人と自転車で食料の買い出しに行く途中のねこよこちょう入口
角の家の庭(ここまで先週の書き出しを流用)。ねこさんいるかな、ってのぞくと、黄
とらの姿はなく、テラス手前の縁台の上に黒とらがきっちりこっち向きに座ってるのと
目が合った。ふたりで、よ、って手を上げてあいさつしてみるんだけど、これは黄とら
と同じで、じっとこっち見てる以外の反応はない。そいじゃ、って言って自転車のわれ
われはその場を離れた。
いやいや、どーゆーこっちゃ、いつもはこの台で昼寝しに来るとあにきが怒って、自分
の後ろへ行け、って言われるんだけど、きょうは、ここに座っててい〜、って、でも、
外の方見てないと怒るんだよな、なんでも、旅から帰ってくるともだちがいるから、来
たらすぐ、来たー、ってあにきに知らせろ、って言ってんだけど、おいおい、そんなに
いろんなことをどーやってねこのぼくができる、って言うんだろー、第一、そんないろ
んなことを、やる前に、ねこがどーしてわかる、ってゆーんだ。これはきっと夢だな。