7/7のねこさん 文は田島薫
ミケが寝てる 2
土曜の午後、雨が降りそうなんでいつもの自転車はやめて、家人と歩いて食料の買い出
しに出かけた帰り、近所のスーパーとは逆方向から稲荷神社の丘を捲く坂道を右回りに
上って来てそこへ合流、いつものとなりの家の狭い庭。のぞくと、先日と同じように発
泡の箱の中にミケが背中を見せていた。また、よ、とか、お、とか言ってみても全然ふ
り向かないもんで、すぐにわれわれは立ち去った。家へ荷物を置いた後、洗濯などの用
事のある家人を家に残して私だけまた近所のスーパーへビール他を買いにでかけた帰り
のふたたびの狭い庭。ミケはやっぱり箱の中で背中を見せてたんだけど、さっきよりも
姿勢が平たくなっていた。
や〜、雨が降りそうなのに、またみんな遊びに行っちゃってさ、濡れんのやなぼくだけ
ここでじっとして、木さんや風さんと話ししてたんだけど、けっこう飽きちゃったのに、
なかなか雨の方は降んないね〜、こんなことならみんなと遊びに出かければよかったか
な〜、今から出かけっか、しかし、出かけたとたんに雨降っちゃうとやばいしな〜、ど
〜すっかな〜、でも、こ〜してじっとしてるだけで、おばさんがごはんくれるのを待っ
てるだけのぼくのじんせー、つ〜もんはど〜なんだろ〜、やっぱ、出かけっか、いや、
待てよ、出かけたとたんにざーざーざー、でも、じっとしてるだけのど〜なんだろ〜じ
んせー、さて、さて、さてさてさてさて、さ〜、て、と、と、うと、うと、うと。