●連載
虚言・実言         文は一葉もどき


横浜が縄張りの元タウン誌ライター。
貧しさにもめげず言の葉を探求し、人呼んで“濱の一葉”。
ウソ半分、ホント半分の身辺雑記を綴ります。
もどきさん、ありのままに共感しました。



Let it go


今、巷で流行りしもの。レリゴー。

老いも若きも子供にいたるまで、“ありのままで”と歌いまくる。

アニメに疎い私でもその歌がうたわれる『アナと雪の女王』を見たもんね。

アンデルセンの「雪の女王」を下敷きにしたものでストーリーはおとぎ話ではあるけれど、

色彩の迫力や場面展開の素晴らしさや人物の表情の豊かさは驚き。

そして、何にもまして歌が美しくスゴーイ!

雪の女王であるエルサがレリゴーを歌う場面では、思わずポプコーンを食べていた手が止

まったほど(笑)

世の評論家先生がおっしゃるまでもなく、世の中の許容度がどんどん低くなって、一度失

敗すると立ち直るのが難しかったり、人とのつながりができにくくなったり、将来の希望

が見いだせず不安に襲われたり、肉体的にも精神的にも追いつめられている人が多い。

そんな世情を反映し、特に自己肯定感が持てない女性の間でこの“ありのままで”が大ブ

レークしたのだという。

PCの動画で、CDで、カラオケで、覚えて熱唱したら、さぞストレス解消になるだろう。

ちょっと音程も音域も難しい曲だけど、近頃迷いの多い私、心の底から声を張り上げて

“ありのままで”を歌ってみたい。


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