5/12のねこさん 文は田島薫
黄とらがひるね
先週末、まだ5月だと言うのに真夏のように暑く晴れた午後、家人と自転車で食料の買い
出しに出かけた途中のねこよこちょう入口角の家、庭をのぞいてみると、いつもだれもい
ないテラスにきょうは珍しく黄とらが出て来てて、テラス向こう角の日陰で足を投げ出し
て寝てる模様。こっちには寝てて全然気づかないようなんで、しばらくながめてみてから
ペダルをふんだ。20〜30分ほどで用を済ませてからまた戻って来て同じとこをのぞいてみ
ると、寝返りを打ったようで体の向きが少し変わってた以外、さっきとほぼ同じように、
寝たままでこっちに気がつかないようなんで、ペダルをふんだ。
いやいや、きょうはあっちーね〜、家ん中より外の方が風もあって涼しそうだから出てみ
たんだよな、で、ここんとこが、ほら、ちょうど、この木のそばで一番涼しそうだから、
よいしょ、って横んなる、てーと、も〜、ぼくは夢の中、つーわけなんだね〜、や〜、ほ
んとに、寝ちゃってるよ〜なんだね〜、ぼくは、だって、なんにも見えないし、ふわふわ、
って気分で、目あけよー、って思ってもも〜、ぼくの気持ち通りにいかないかんね。ん〜、
なんともいえないい〜気持ちだね〜、寝るよりも楽なこたない、ってこったね〜。