12/8のねこさん       文は田島薫

先導するねこさん


昨日の夕方、家人と近所のスーパーへ酒その他を買いに行った帰りの稲荷神社となりの

家の前。奥の家へのアプローチの奥を見ながら青年が、おい、ほい、などと言ってる。

そばまで行ってみると、となりの家の垣根によりかかったミケのひとりがこっち向いて

たんで、われわれも、お、ミケがいた、って言って彼と笑い合ったりしてから、他のは

ど〜したかな、などと言ってると、何びきいんですか?って聞かれ、3びき、って答え

るとなんだか満足したように青年は立ち去った。なおも、奥ながめてると、ミケの奥の

垣根からグレーが顔を出し、お、グレーもいた、ってわれわれが言ってる間もなくこっ

ちへ歩いて来て行き過ぎ、われわれの帰り道の方へ先に歩いて行きちょっとふり返って

待ってる。で、われわれが歩き出すと、少し先をどんどん歩いて行き、左手の下り坂を

ちょっと下ってわれわれが来るのを待ってから、また、とっとと歩き出し、とうとうわ

が家まで来た。荷物を置いて、今度は私がグレーを送って行く番。


いやいや食った食ったも〜お腹がぱんぱん、ごはん食ってさてこれからど〜すっかな、

じっとしてっとさみ〜から、こいつとおしくらまんじゅ〜やって遊ぼ〜かな、って〜と

なんだか、道の方にあやし〜やつがいるよ〜で、帰んの待ってんだけど、いやいや、ま

だ帰んないかな、そ〜、っと見てみっと、お、ダチの2人組だ、なんだなんだ、じゃ、

いっしょに帰っか〜?も〜、知ってんだよな、帰り道、こっちだよな、はやくはやく、

ゆっくりしてるとさみ〜から、ど〜しても早歩きんなっちゃうじゃね〜の、はやくはや

く、こっちこっち、こっちでしょ、ね、ね、さ〜、着いたね〜、さて、ぼくはこれから

ど〜しよ〜かな〜、お、また、ダチのひとりが出て来て、え?またあっち行きたいの?

しょーがないね〜、じゃ、いっしょに行くか〜?はやくはやく。


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