シリーズ なくて七癖
早口
私はしゃべり方が早い。
先日も久しぶりに友人と会い、たくさん話すことがあって、思わず焦ってしまい言葉
がもつれどもってしまった。長い付き合いの友人は心得たもので「あせらないあせら
ない、ゆっくりゆっくり」と笑いながら私の背中をさすってくれた。もうこうなると
早口病という立派な病で介護が必要なのだ。
早口病になるのは性格が関係するのかもしれない。
自分ではそれほどせっかちとは思わないのだけれど、早く結果を見たい、という気持
ちはいつもあるような気がする。元があるとその結果だけを見たいがために経過があ
る、そんな感じなのだ。その経過を楽しむというゆとりがない。
よく、“物事は地道に努力をしていれば結果は後からついてくる”と言われる。こう
した悠長な教訓は私には苦手だ。コツコツ努力型とは反対のすぐ結果を見たい結果至
上型なのである。
これは実に問題で、プロセスをおろそかにするので出た結果は最も軽薄で中身のない
ものとなる。砂上の楼閣のようにもろく、薫風に泳ぐ鯉のぼりのように中身がない。
おまけに早とちりとそそっかしいにつながりやすい。
まあこうして自覚はあるのだが、癖なのでこれも死ななきゃ治らない。
それでも前向きに考えれば早口も愛嬌のウチ、頭のフル回転でボケ防止に役立つかも
しれない。
テレビの長寿番組「徹子の部屋」で桐島洋子さんがゲストのときがあった。桐島洋子
に黒柳徹子、お二人とも早口で有名である。テンポよく話が進み、私は気持よくみて
いたが、同じ早口でも違いがあるのに気がついた。桐島さんの早口は飛躍があってと
きどき置いてきぼりになる。黒柳さんはさすがに女優なので早くても抑揚があり、歯
切れよく聞きやすい。そこで私の目指すは黒柳さんということにしておこう。 |