12/6ののらねこ 文は田島薫
まけねこきょうも秋晴れのいい天気だけど、お客さんの姿はとーんと見えない。
(先先週先週と同じ書き出しを流用、も、もそのまま)
バットマンは旅に出たのかと思ったら、あるいは旅に出て帰って来たとこなのかはわからなかったんだけど、先週の夕方、階段の下の道路の向こう
にバットマンがいて、なんだか、こそこそと背中丸めてものかげに隠れた。
きょう昼過ぎごろも、シャンさんが近所のコンビニに行ったら、店の前にバットマンがいて、お、バットマンって声をかけたら、知らんぷりして、
そっぽ向いて横の路地へ入って行ってしまったそうだった。
ま、バットマンが、けんかでまけねこになったもんで、急に悪びれちゃった、ってわけではなくて、たいていのねこは、外で会うと、知ってる人もだれだか
わかんなくなっちゃうという話だし、彼も前から無愛想なのだけど、気落ちし
てることは間違いないわけだし、やっぱりなあ、って見えちゃうのだ。
とにかく一応元気そうで、よかったよかった。
ここんとこ来だした、ちびっこくろ、と、汚なくろとら=毛にブラシ入ってないことが一目でわかる、「本物ののらねこ」(かっこいー)で、ほんとに
汚い=は警戒心が強く、来ても、われわれと会うと、もう、ほんの2〜3秒で
疾走して行ってしまうし、主に夜来るようで、昼間ほとんど手つかずのエサ皿
も翌朝見ると、空っぽなのはもちろん、皿はピカピカになめられている。